【スウェーデン博士課程】Spikning?伝統の釘打ちとは?

教育

Hej!スウェディッシュヌードラーです。

猛暑の日本は夏休み真っ只中のようですね。熱中症や水の事故にはお気をつけください。

こちらスウェーデンの天気はこのような感じです。

日本の8月とは違って、だいぶ過ごしやすい毎日です。

 

さて、今回はスウェーデンの博士課程学生のちょっとした習慣についてレポートします。

スウェーデンの博士課程事情

まずは、スウェーデンの博士課程事情をちょこっと。

スウェーデンの博士課程の学生は、日本と違って給料が支払われる立場にあります。そのため、もちろん授業料などを支払う必要はないですし、なんなら、求人応募という形でポジションを得るので、一労働者として扱われます。

また、日本の学部→修士→博士のようなエスカレーター式は、ほとんどありません。博士として勉強・研究する理由もさまざまです。

もちろんアカデミアの場で活躍したいという人もいれば、アカデミア外(自身の仕事)のキャリアアップに必要なものとして「博士号」を取りたいという人もいます。ある特定のプロジェクトベースで求人が出る博士課程プログラムもあるので、「単純にこの大学院に行きたい」という理由で出願ができないケースもあります。

博士課程在学中に講師として学部の授業を持ったり、学部生の卒論指導をしたりすることが、プログラムの履修条件に入っていることもあります。

チャレンジングではありながらも、給料をもらいながら研究ができる環境にあるので、とりあえず羨ましいですよねw

ただ、このような待遇を受けられる立場にあるので、その倍率は大変高く、かなりcompetitiveです。1人のポストに100人が応募してくるケースもザラではないようです。

ちなみに、研究室の周辺写真を少し、、、!

コーヒーだってココアだって飲み放題!

FIKAだってし放題!

博士課程の最終通過点:Spikning

さあ、今回の本題に移りますが、そんな博士課程の学生がプログラムを終え、博士論文を書き終えた後に、必ず行わなければならないことがあるようなのです。

それが、Spikning(スウェーデン語)です。

(英語だとNailing、日本語だと、んー、、、釘打ち的な意味合いです。)

居候させてもらっているスウェーデン人女性(彼女とかじゃないですw)が、ちょうどSpikningを終えたので、色々と教えてもらいました。

Spikningとは?

このSpikning、博士学位審査の数週間前に、自身の博士論文を大学図書館等で、市民向けに公にすることを意味します。その際に、文字通り釘で打ち込んで掲示することから、’Spikning’と呼ばれているようです。

Spikningの由来

このSpikning、ある有名な宗教家の行為に由来すると言われているようなのですが、誰だか分かりますか?

(出典:Wikipedia

そう、それはこの写真で知られている、1517年の宗教改革で有名なドイツのルターです。

詳しい歴史の話は割愛します(というかできませんw)が、宗教改革の発端となったと言われている「95ヶ条の論題」は、教会の扉に釘で掲示されていました。

市民に対して議論を呼びかけたという点が、この博士論文のSpikningに繋がったようです。

スウェーデンでは、数十年前までルター派のキリスト教がその地位を保っていたようなので、その影響を受け、伝統として続けられているのではないかなと思われます。

Spikningの様子

先日行われたスウェーデン人女性のSpikningの様子がこちら(極短です)。

ガチでハンマーを使いながら、釘で打ち込んでいます。

この後、この方の研究室のカフェスペースにお邪魔し、同僚や指導教員に混ぜてもらいながら、レモネードを飲みました。

ひとまず、「おめでとう」というSpikningの日でしたが、この3週間後に博士論文の審査会が行われます。頑張ってください!

さいごに

今回は、スウェーデンの博士課程学生にとって避けられない伝統、Spikningについてでした。僕もハンマーで釘打ちしたくなりました〜!

それでは、Hej då!

後記

先日のつまめる系Marabouチョコレート、Oreoバージョンを購入したのですが、まだキャンペーン中でした。

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